梅雨です、雨の日って最高だと思いません? 山下久美子 <雨の日は家にいて>
このところ、山下久美子が1981年にリリースした「雨の日は家にいて」をずっと聴いてます。ちょっと切ない歌詞なのだけれど、決して暗く後ろ向きじゃない。寂しいけれどちょっと前向き、悲しいけれどちょっと強がりなんですよね。
そんな歌詞の世界観を上手くサポートしているのが伊藤銀次のアレンジです。60年代のティンパンアレー(Ben E. King の Stand By Me)を彷彿とさせる、ツボを押さえたポップ職人の手腕が光るといったところでしょうか。特にベースラインとストリングスアレンジが秀逸ですね。この曲は彼が加わったことで大きく飛躍したんじゃないかな。そう、まさに胸がキュンとなる甘酸っぱい名曲です。もちろん、山下久美子のキュートな歌い方が無ければ成立しませんけどね。
で、ちょっと記憶を遡ってみると、作品が発売されたとき、僕は高校1年生。LPなんて高額で買えないから、友達の兄貴が持っていたこのアルバムを借りて、SONYのカセットテープ「BHF-46」に録音したことを思い出しました(緑のラベルね)。また、文化放送で始まったばかりの深夜番組「ミスDJリクエストパレード」でもこの曲がしょっちゅうかかってたな〜
そもそも僕自身、雨の日に家にいるのが大好きだったんです。外に出るのがおっくうとかじゃなくて、部屋で本を読んだり音楽聴いたり、水を跳ねて走り去る車の音を聞いたりしてぼおっと過ごすのが、何よりも大好きだったんです。せわしない時間を過ごしてる皆さん、雨の日くらいは家でゆっくりコーヒーでも飲んで、この曲を聴いてみませんか。
◆ 作詞:康珍化
◆ 作曲:岡本一生
◆ 編曲:伊藤銀次
◆ 発売:1981年(昭和56年)8月23日
アルバム「雨の日は家にいて」のA面3曲目